古い記憶

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保育園に通っていた時の話。夕方頃に自由時間があった。何か課題のようなものを済ませて、先生に見せたら、後は親が迎えに来るまで自由に遊んで良いことになっていた。その日、僕はどうしても三輪車で遊びたかった。三輪車は一番人気のあるおもちゃの一つで台数も限られているから、普段は中々遊ぶことが出来ない。今日こそはと思って課題に挑んだ。どんな課題だったかは思い出せない。でも運よく誰よりも早く課題を済ませることが出来た。僕は体よく三輪車を手に入れることが出来た。さらにそれだけに飽き足らず、スコップも手に取った。片手にスコップを持ち、三輪車に跨って、一気にグラウンドに飛び出していった。優越感ですごく嬉しかった。皆見てくれ、今日の僕はすごいだろう、そんな気分だった。でも漕いでいる最中に、夕暮れのグランドの中でひとりになっていることに気付いた。他の友達はそれぞれ別のところで一緒に遊んでいる。僕は急に寂しくなってきて、そろそろと友達の方に近づいて行った…。記憶はここで途切れている。これが本当にあったことなのか、後から作られたものなのか、今となっては分からない。でもずっと頭にこびりついている。